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2025年12月20日
Kジェトロニックのオーバーホールは可能なのか?
Kジェトロニック(K-Jetronic)は1970年代から80年代にかけて、ポルシェ、メルセデス・ベンツ、BMW、 フォルクスワーゲンなどの欧州車を中心に採用されていた非常に画期的な燃料噴射システムです。
キャブレターから電子燃料噴射装置に進化する過程で多くの欧州車に搭載されていました。

現在の電子制御式(Lジェトロニックなど)とは異なり、「機械式・連続噴射」という独特な仕組みを持っています。
連続噴射・・・エンジンの吸気行程に合わせて噴射するのではなく、エンジンが動いている間、常に燃料を噴射し続けます。
機械式制御・・・コンピューター(ECU)を使わず、空気の流れる量に応じて「物理的な力」で燃料の量を調節します。

1980年代後半になると、排ガス規制が厳格化されました。
Kジェトロニックは「大まかな燃料供給」には優れていましたが、
触媒を効率よく働かせるための精密な制御(空燃比を常に一定に保つなど)が困難でした。
ポルシェ社では米国市場の厳しい排ガス規制に対応するため、1973年の中期モデルから導入が始まり、
1990年代初頭のターボモデルまで約20年間にわたって採用されました。

ポルシェ社は、Kジェトロニックから、Lジェトロニックへ移行したのが、自然吸気の930や964のモデルからとなります。
ただし、930や964のターボモデルは最後までKジェトロニックでした。
大排気量ターボの膨大な燃料要求に対し、当時の電子制御よりも「常に燃料を送り続ける」Kジェトロニックの方が信頼性が高いと判断されたためです。
ただ、このKジェトロニックのシステムは精密なオールメカニカルがゆえに、一度故障すると修理の難易度は高くなりがちです。

これらの修理には、フューエルデストリビューターとエアーフローメーター、ウォームアップレギュレーター、 インジェクターなどがセットで正しく稼働する必要があります。
同時に全てセットで調整する事が望ましいです。
また、全体のシステムを考えると、車体側の燃料ポンプやインジェクターなどの燃料系が正しく動作している事が大前提となります。
また、各部品には品番の打刻がありますが、下3桁の打刻は特に重要です。全く同じ形であっても、この打刻が同じものでないと正しく動作しません。
部品を購入する場合は、この下3桁の打刻数字を含めて、同じ型番である事を必ずご確認ください。
同時に、それらの部品がその車両に初めから装着されていた部品であるのか、そうでないのか、もとても重要です。
プロモデットでは、フューエルデストリビューターやウォームアップレギュレーター等の オーバーホール及び噴射テストを実施し燃料系の正常な動作をお手伝い致します。
