BLOG
ブログ
2025年12月18日
空冷ポルシェはなぜ燃料系統のメンテナンスが必要なのか?
空冷ポルシェで見落とされがちな整備項目に燃料系統があります。
タイヤや、エンジン、ブレーキなどは注意深く観察しているオーナー様が多いのですが、
燃料系統は意外と見落とされるケースが多い様に思います。
具体的には燃料フィルターは交換していても、パイプやホースは交換したことが無い
というオーナー様が多いのではないでしょうか?
実はかなり重要で、過去に交換履歴が無い場合は交換をお薦めしています。
以下の画像はエンジンルームにて燃料ホースからの燃料漏れにより火災となってしまって入庫された964です。

空冷911は燃料タンクがフロントにあり、そこからポンプを介して後部(エンジン)へ圧送しています。
ターボなどはフューエルポンプが前後に付いているものもあります。
走行中に漏れが発生すると最悪の場合は炎上するケースも少なくありません。

空冷911はどのモデルも、燃料パイプ(金属製)だけでなく、
その一部もしくは前後がゴム製のホースになっています。
当然ながら経年劣化しており、エンジンオーバーホール時に確認するとゴム部分が硬化しているケースが多く
ちょっと手で屈曲させるとひび割れが発生したり断裂したりします。
これらのゴムホースは、エンジン上部の非常に過酷な場所にも数多く使用されています。
問題なのは、これらのホースは燃料ポンプである程度の圧力(いわゆる燃圧)がかかっており、
万が一、走行中に亀裂が発生すると燃料が吹き出してしまいます。
この燃料に火がついてしまうと、エンジンルームはあっという間に深刻な火災になってしまいます。
以下は、上記火災車両を修復した後の画像です。

空冷では比較的新しい964シリーズでも、デビューは1989年(平成元年)です。
実に、35年も経過しています。930以前のモデルも同様です。
ゴム製パーツの経年劣化は全体的に進行しており、いつ亀裂が発生しても不思議ではありません。
プロモデットでは、これらの燃料系の部品について1度は全て交換する事を強くお薦めしています。

本車両は、オーナー様のご助力によりここまで修復致しました。
修復にあたり、一番問題だったのが、メインハーネスが焼損しており、
また、メーカー製造中止だったのですが、1セット奇跡的に新品を入手できました。
この様な状況では、ハーネスの入手の可否が復旧を左右すると思われます。
その他にも製造中止のハーネスがありましたが、弊社在庫の良品中古部品でなんとか復旧しました。
オイル漏れなどと違い、ガソリン漏れによる火災はあっという間に大惨事になってしまいます。
この様な惨事になる前に、ぜひプロモデットにご相談ください。